集塵
電気集塵機(EP):集塵効率(Deutsch-Anderson式)
電気集塵機は、粉じんに静電気の力で電気を帯びさせ、プラス・マイナスの電極の力で引き寄せて集める装置です。
フィルターのような目詰まりがなく、大量のガスを低い圧力損失で処理できるのが特徴です。
このツールでは、粒子が電極に引き寄せられる速さ(移動速度)と、電極の面積・ガスの流量から、集塵効率(何%の粉じんを捕まえられるか)、または逆に「目標の効率を達成するには電極面積がどれだけ必要か」を計算します。
電気集塵機(ESP)集塵率計算ツールの説明
本ツールは、火力発電所や大型工場などの大規模排気処理で広く用いられる電気集塵機(ESP:Electrostatic Precipitator)の集塵率(捕集効率)を試算する計算ツールです。
代表的な理論式であるDeutsch-Anderson(ドイチェ・アンダーソン)の式に基づき、処理風量や集塵極の面積から目標とする集塵効率が得られるかを迅速に評価できます。
計算の仕組みと理論(Deutsch-Anderson式)
電気集塵機内では、コロナ放電によって帯電した粉じんが、電界の力によって集塵極(極板)へ引き寄せられて捕集されます。
この時の集塵効率は、主に以下の3つの要素で決定されます。
・集塵極の総面積:
極板の面積が広いほど、粉じんを捕らえる機会が増えます。
・処理風量:
風量が大きすぎると集塵機内の滞留時間が短くなり、集塵率が低下します。
・粒子の移動速度(分極・荷電速度):
電界中で粉じんが集塵極へ向かう速度です。
粒径が大きく、電界強度が強いほど速くなります。
効率向上のポイントと設計上の注意点
1. 粒子の移動速度(W値)の設定目安
粉じんの種類やガス温度、湿度によって移動速度は変動します。
一般的な石炭灰や工業粉じんでは 0.05 〜 0.15 m/s 程度を目安として試算します。
2. 逆コロナ現象と電気抵抗率(ダスト抵抗)
粉じんの電気抵抗率(粉じん抵抗値)が高すぎる場合(1011 Ω・cm以上)、集塵極表面で「逆コロナ現象」が発生し、著しく集塵効率が落ちることがあります。
この場合、調質剤の添加やガス温度の調整、極板の叩き落とし(ラッピング)強度の見直しが必要となります。

